音楽は与え続けるもの

Q.子供が音楽をやりたいのかやりたくないのかわかりません。

子供がやりたくないといったりやりたいといったり、この年齢からはじめさせてあげていいのかよく分かりません。子供がやりたくないといったらやめさせたほうがいいのでしょうか、またやりたいといったら再開するような感じでいいものですか?

A.音楽は与え続けるものです。

お子さんが音楽を嫌いになったと言ったからと言って、多少のことでやめさせてしまうのはあまりにもったいないことです。

「させたくないことをさせるのは、親のエゴ」と思われるかもしれません。しかし、多くのお子さんは、音楽を好きか嫌いか判別する年齢に達していません。本当に音楽が好きかどうか分かるのは20歳を超えてからです。

逆に、お伺いしたいと思います。

「昔、ピアノやヴァイオリンを習わせてもらえればよかった、やっておけばよかった」

そう思いませんか? 子供は、基本楽なことが好きで大変なことは、嫌いです。勉強より遊びが好き、テレビゲームが好き。アニメが好き。しかし子供のいうままに育てていて本当にいい子に成長を望めるのでしょうか?

音楽は、ある程度親が半ば強制的に習わせるべき部類のものだと思います。定期的に外で遊んで体を作りなさい、というレベルと同じことです。もちろんトラウマに残るような先生であれば論外ですが、ミナトにそういう先生はいませんのでご安心下さい。

芸術性は、少しずつその体内に吸収されていって、少しずつ花開いてくるものです。かくいう私も、昔からピアノを習わされましたがとにかくピアノがいやでいやで仕方が無く、ハンマーで鍵盤を壊すという暴挙に出たほどピアノが嫌いでした。

それがこうやってピアノ・ヴァイオリン教室で働いているのですから。私が言うのだから間違いありません(苦笑

どんなプロの演奏家でも3,4歳からその楽器が好きでたまらなかったという方は本当に稀です。みんな最初は迷いながら、スタート。唯一の違いは、「あきらめずに長年根気強く親が続けさせてくれたかどうか」それに尽きます。

音楽は子供の好き嫌いの範疇以前の、しつけの一環として取り入れられるべきで、事実義務教育の中にもしっかりと音楽の時間は組み込まれています。義務教育でも取り入れられていることを補強してあげることが、悪いことであるはずがありません。

どうぞ、自信をもって音楽の時間を提供してあげてください。根気強く続けさせてあげてください。そうすると、10年後「お父さんお母さんありがとう」と感謝してくれる。

それが、子供のクラシック音楽というものなのです。