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本日8月15日は、特別な意味を持つ「終戦の日」です。
戦争の記憶は少しずつ遠ざかっていますが、この日を迎えると、平和の大切さを改めて考えずにはいられません。
クラシック音楽の世界でも、戦争や平和をテーマにした作品は数多くあります。
ロシアの作曲家プロコフィエフが第二次世界大戦中に書いた3曲のピアノソナタ「戦争ソナタ」――第6、7、8番――は、その時代の緊張と不安、そして人間の感情の複雑さを鮮やかに刻み込んでいます。
特に第8番(1944年完成)は、戦争ソナタの中でも異彩を放つ存在です。
全体に流れるのは、6,7番とは違い激しい戦闘の音ではなく、深い内省と叙情。
第1楽章は、静かな冒頭からじわじわと感情が高まり、過去の記憶や喪失を思わせる旋律が繰り返し現れます。
第2楽章は優雅な小品のように始まりますが、時折不安げな影が差し込みます。そして終楽章では、軽やかなリズムの中に切迫感がにじみ、やがて力強いクライマックスへ――それは、嵐をくぐり抜けた後に見える一筋の光のようです。
一方、フランスの作曲家フォーレが書いた《レクイエム》は、死や戦いを直接的に描くのではなく、「永遠の安息」や「やすらぎ」を静かに歌い上げます。
柔らかな和声と穏やかな旋律は、聴く人の心をやさしく包み込み、悲しみを超えた静かな希望を感じさせます。
日々のレッスンや演奏を通じても、こうした音楽の背景や作曲家の思いを大切にしたいと思っています。
今日は、練習する一曲に少しだけ「平和への祈り」を込めてみませんか。
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