これからクラシック音楽をやろうとする方にはぜひ知っておいていただきたいことです。それは、楽器を自分だけの判断で楽器店で買うのはやめてください。ということ。

必ず、自分のレッスンを受けている先生に相談してから購入するようにしてください。これはミナトで習っている人以外の方にもお伝えしたいことで、どこのお教室でも、どの先生でも思っていることです。ただ言いづらいから言わないだけ。ひとむかし前であれば、生徒が勝手に楽器店で購入してきたものはレッスンで使わせないという教室もありました。事実、ミナトでも生徒さんの楽器の持込をお断りしたことがあります。

ある方は、お友達からヴァイオリンを譲り受けたという方。先日まで弾いていたので大丈夫、とおっしゃっていたのですがプロが引くと明らかに調整が狂っていたのと一部壊れていました。直すのに見積もりを取ったところ１０万円以上かかると言われたらしくその楽器を強引に使おうとされまして、上達が見込めないことが明らかなのでレッスンをお断りしました。

またあるケースでは、インターネットで安いものを購入されたのですが明らかに音がおかしかったのでこれもレッスンでの利用をお断りしました。

何だっていいじゃないか、自分で見つけてきたんだからこれでレッスンしてほしいよ！と思われるかもしれません。しかし、楽器が正常な状態でないといくらしっかりとレッスンをしても、上手くならないんです。さらに、特に弦楽器に関して言うと、ある一定の価格・グレードに達していない楽器は技術的に非常に難しい部分が出てくるのです。言い出したらきりがないですが、やっぱり予算が許す限り最高のもの、が音楽的にはより素晴らしい、これはだいたいの音楽家がうなずくところだと思います。

自分も半年練習してどうしても弾けなかったパートが、よい楽器に買えたとたんすぐ弾けるようになった、楽器の問題だったとことがありました。※それまでは１０万円のヴァイオリンでしたが４０万円くらいのものに買い換えました。

非常に分かりやすくいうと、野球で、曲がっているバットでいくらスィングのレッスンをしても上手くなりません。ラケットのガットがいかれていたらテニスでもボールは正しく飛びません。楽器は、プロがちゃんとチェックしないと素人だと分からないことが多いので、必ず音楽の先生にちゃんと相談して、ミナトでも格安で販売していますし、他の楽器店でもなんでもいいです、必ず先生に相談してから購入されることを強くお勧めします。

自分ではいい音だと思っていても、客観的に聴くと違っていたり、音の伸び･張り･華やかさなど先生でないと判断できない要素が楽器選びには多々あります。楽器店の楽器も調整ができていないのに販売しているもの結構あるんですよこれが。絶対先生に相談すべき！

ミナトにいらしたことがある方はご存知かと思いますがそもそも楽器の展示自体していませんので、生徒さん限定で格安で販売はしていますが、商売っ気はあまりなく音楽家の立場からのアドバイスです。一般論として、全ての楽器で「先生に楽器を買うときは必ず相談を」することが生徒さんの為になる、ということをぜひこのブログをご覧になっておられる方にはお知りおきいただきたいと思います。

さらにいうと、仮にそれが例え結果いい楽器だったとしても、相談されなかった先生は、気分を害します。人間関係的にも最初に先生に相談してからの楽器選びのほうが絶対にいいです！

さて、ミナトで購入するなら特に不要ですが、楽器店についていってくれ、ということになり先生がＯＫするとします。そういった場合は、目安として５，０００円程度の御礼、またはお菓子などを包まれると先生としても気分がよいと思いますよ♪　別に無料でいいですよ～　とおっしゃってくださったとしても、一般常識的に考えて先生への礼儀を欠くことになると思いますから、先生に必ず御礼は何らかのかたちでされたほうがいいと思います。（教室には別に要らないです　苦笑）

クラシック音楽は、「オケイコ」ではなく茶道や華道などの「師弟関係」の分野に入ると私は考えておりミナトは本格派クラシック音楽教室として確実にそちらの路線です。人間関係を大切にしつつ、かつよい楽器に巡り合えるよう先生に相談してみてください。ミナトの生徒様も、他のお教室で習ってらっしゃる生徒の方も、ぜひ知っておいてくださいね♪