ヴァイオリンネタが続きますが、ヴァイオリン本体と弓の組み合わせの大切さを今回は書いてみたいと思います。

 

ヴァイオリン本体と弓には相性というものがありまして、その相性が悪いと楽器が鳴ってくれません。そしてよい弓であればその楽器の潜在能力を引き出してくれ、さらに特にオールド弓になれば弓自体が共鳴して鳴ります。

 

基本的に、弓は価格に比例すると思います。例えば１０万円と１５万円はあんまり変わらないことはありますが、１０と３０万円は明らかに作りにかけた気合が違います。しかし、後者のほうが必ずしも良い音がするというわけではないのです。

 

どういうことかというと、楽器との相性の問題なのです。個人的な感覚ですが、その楽器に、合わない、合う、すごく合う、の３つに大別されると思います。つまり高いものでも合わなければ「なんだこの弓は、高いだけかぁ！」となり、合うものであれば「おお安いのにいい弓だ！」となるのです。

 

つまり、２つとも合う弓、という同カテゴリーで同じ１０と３０万円であれば明らかに後者の方が良質であることがわかります。何が良質かというと、これは弾いてみればわかります。例えば安い弓はボーイングはしやすいけれどもいまいち本体と共鳴しなかったり、なんとなくもさっとしていたり。なお「すごく合う」は１００万円以上のものでないとあまり感じることはないです。なお本当にいい弓は持っただけでわかるオーラがあります。

 

もうこれを書くとやいやい言われそうなのであれなのですが、本気で上達したい方向けの教室ですので書いちゃいますよ。ヴァイオリンを最短で上達したいなら、弓で１５０万円位のものを購入されておかれると本当に素晴らしく最短で上達します。そのレベルのものをミナトでも何本か保有しておりますので、ご興味がある方はお問い合わせください、試奏できます。２００万円以上の弓もあるにはあるのですが、そのあたりに行くと弓のクオリティがどうというより骨董品の様相が強くなってきますのでミナトでは販売していません。価格だけ見ていても決してわからないと思うので、弾いてその世界を知ることが大切であると思います。購入しなくてよいので、その世界を知ってほしいと思います。これまでの練習がばかばかしくなるくらい早く上達します。

 

本体は買い替えることもありますから、案外３０～１００万円でまぁまぁのものがあったりします。欲を言えば４００万円位のものがあればプロ目線でお勧めできるのですが、・・・いやいいものはいいのです。でも一般の感覚からするとそんなに出せるか、高い！となるのもよくわかります。自分自身が大人になってからはじめた人で超ドケチ人間ですからよくわかります。２つ合わせたら中古マンション変えちゃいそうですよね。しかしヴァイオリニストであれば、間違いなくお金があれば弓や本体のグレードアップを考えると思います。あらゆる楽器の中でも、経済力や楽器への投資に最も大きく左右される楽器、それがヴァイオリンではないでしょうか。よい楽器をお持ちの方はお分かりかと思いますが家や車はそのうち朽ちてしまうものですがヴァイオリンは価値は上がる一方で、何よりもよいヴァイオリンと弓を所有することは幸せそのものなのですよ。財テク目的で購入される方も多いですが教室としてはあまりそういう用途では購入してほしくないですね。やはり弾いてなんぼでしょう。

 

どんどんマニアックな話になりますが、個人的に欲しい弓はChristophe SCHAEFFER　現代の弓の最高峰、１００万円以上します。これで弾くと、何倍もうまくなった気になれまして本当に素晴らしい弓。現代弓の中で最高の弓だと思います。あくまで個人の感想ですよ、あくまで。

 

お金を貯めていつか買おうと思っていたら、試しに弾いてみたらあらいいわね！とポンっと生徒様にお買い求めいただいてしまわれて＠３＠；　なかなか入荷しないんだからもう少し悩んでから買いましょうよぉぉぉぉぉぉぉぉ～～！　・・・お買い求めありがとうございました；；

 

一応今トルテモデルがミナトに置いてあります。※Christophe SCHAEFFERには、パーソナルモデルに加えトルテという超高い弓のモデルなど複数モデルがあるのです。トルテモデルには自分のヴァイオリンには合わなかったのでパーソナルが欲しい！この製作者に限らずトルテモデルのものは古いヴァイオリンにとても合うと思いますよ。ミナト以外でも弦楽器フェアなどいろんな楽器店でやっていると思いますので、ぜひお試しください♪（あ、でも１００万オーバーのものは初めて行く人は弾かせてくれないこともあるので注意必要です）

 

なんせ値段だけ見ていても何もわからいので、弾いてみて、その良さを知ることが大切だと思います。